機器購入戦略と時代の変化
昨年のコロナ禍に当てはまる格言は数多くあるが、ファブリケーションビジネスにとっての2020年を表す最も適切な格言は、おそらく「必要は発明の母」だろう。ファブリケーター、そしてそうした企業に製品を供給する機器メーカーも、不本意ではあろうが、予想以上に方向転換を考えることを余儀なくされた1年だった。機器・設備の購入については、長期的な観点でROIを念頭に置いた戦略的思考が従来は一般的であったが、それ以上に、コロナ禍で営業を続けるための決定が重視されるようになった。すなわち、ビジネス上の選択は、希望するからではなく、必要に駆られて行われるようになったのだ。Read more
空気支持構造とイノベーションの伝統:ASATI社の事例
ことの発端は、アイオワ州エイムズの動物疾患研究者たちが直面した二重苦であった。狂牛病関連研究を加速させる必要に迫られていただけでなく、彼らが作業していたバブル上の構造物が、吹雪で倒壊してしまったのだ。当時を振り返って、エア・ストラクチャーズ・アメリカン・テクノロジーズ(ASATI)社の技術販売・製品開発スペシャリストであるドナート・フライオーリ氏はこう述べている。「連絡をいただいた時は、困り果てておられました。元の構造物ができてから半年も経っていなかったのです。いつ頃までに代替構造を建てられるかと問われて、一部企業からは6ヵ月という回答もあったようですが、当社は30日と答えました。」Read more
テキスタイルのイノベーションに貢献してきたDITFが、創設100周年を迎える
ドイツ・デンケンドルフ紡績繊維研究所(DITF)は、欧州最大の繊維研究センターであり、いまから100年前の1921年にロイトリンゲンに設立されたドイツ初の繊維業研究所にそのルーツを持つ。この研究所は、シュトゥットガルトとデンケンドルフに拠点を拡張したのちに、1979年に合併を行い、現在のDITFとなった。Read more
6月号の紹介
視点:半世紀にわたりフライオーリ家が家族経営してきたASATI社は、空気支持構造技術の進化の一端を担ってきた企業だ。
戦略的設備変更における変化:従来からの知恵とパンデミックの教訓に基づく機器購入について。
ファブリック壁紙の新たな流れ:ファブリック製の壁紙そしてウォールカバーのトレンドに迫る。
繊維処理における性能と規制の問題:テキスタイル処理における、政府の規制と製品に要求される性能との適切なバランスについて考える。
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